半凝固金属の固相率制御とECAP法の併用による高強度・高じん性マグネシウム合金の開発
研究責任者 |
田中 達也 同志社大学, 理工学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 軽金属としてアルミニウム合金およびマグネシウム合金を供試した.これらに対し半凝固鋳造及びECAP加工を施すことにより高強度・高じん性材の開発を行った.アルミニウム合金は,半凝固ダイカスト鋳造により鋳造材と展伸材を共に半凝固材料として作製した.マグネシウム合金は,難燃性のマグネシウム粉末を溶融させて半凝固材を生成するチクソモールディング法により低固相率の半凝固材料を作製した.さらにそれらにECAP加工を施し結晶粒微細化作用による高強度かつ延性に富む材料作製を行った.半凝固アルミニウム合金はECAP加工を最大8回まで施し,高じん性材料を作製することができた.一方,半凝固マグネシウム合金においては,上述の試料作製に際し,保持圧力が作用しない鋳造となったため延性が不十分となりECAP加工中にせん断破壊が起こった.また以上のプロセスで得た試料をインパクト成形による高速鍛造で成形性を評価し,結晶粒微細化による効果を確認した.
今後の展開として,半凝固マグネシウムの製造において保持圧力が作用可能な射出装置の開発を急ぐ必要がある.
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