人体内の電磁界高精度評価のための大規模シミュレーションに関する研究
研究責任者 |
武居 周 宮崎大学, 工学部, 准教授
|
研究期間 (年度) |
2014 – 2015
|
概要 | 本研究は、マイクロ波帯域の電磁界を用いた医療機器の治療品質向上に向けて、生体内の電磁界強度の高精度な予測に必要となる、スーパーコンピュータ利用を前提とした大規模電磁界数値解析手法の開発に関するものである。人体の解剖データに基づき構成された高精度な数値モデルを用いて、これまで研究責任者が検討を進めてきた並列有限要素法に基づくFull-wave 電磁界解析手法に対して、スーパーコンピュータ上において高性能化のための開発を実施する。本手法の実証問題として、数億要素規模の数値人体モデルによる解析を実施し、手法の性能評価を行う。本研究開発期間において、まず、東京大学情報基盤センターが所有するスーパーコンピュータ:Oakleaf-FX10 上で解析コードの調整、および動作検証を行い、Oakleaf-FX10 上での性能改善が確認された。また、メッシュスムージング機能の実現により、ボクセル階段形状に由来する電界の反射・回折によるノイズを低減することに成功し、より高精度な解析結果を得ることができた。本成果によって学術論文5 件(全て査読付きジャーナルペーパー)、学会発表14 件と受賞1 件の実績が得られた。
|