大気汚染ガス分解のための多孔質・多層構造シェルからなるナノカプセル触媒微粒子
研究責任者 |
北本 仁孝 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 窒素酸化物を無害なN2ガスへと選択的に還元することが可能な光触媒粒子として、p型Fe3+ドープTiO2ナノ粒子、及びCu-Ptナノ粒子をそれぞれ酸化、還元反応助触媒として担持し、n型TiO2多孔質ナノカプセルを骨格とした、Fe3+ドープTiO2@TiO2@CuPtという三層構造ナノカプセルの作製を目的とした。酸化チタン層はチタンアルコキシドを用いたゾルゲル法によりアモルファスで形成した後に、熱処理によりアナターゼ相に結晶化させた。光触媒カプセルの骨格となる多孔質n型酸化チタン層は結晶化の後、エタノール中での300~400℃での超臨界流体熱処理により多孔質シェル構造の機械的強度を向上させた。その上に、窒素酸化物還元の助触媒となるCu-Ptナノ粒子をポリオール法により形成した。得られた三層構造ナノカプセルによるNO3-イオンに対する分解能の促進が確認されたことから、水による窒素の酸化抑制効果及び環境中でのNOxに対する選択的なN2への還元に対する効果を得たと考えている。
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