概要 | 中性子イメージングへの応用をめざし、中性子線球種断面積の高い6Liを含有する三元系共晶体として、ファイバー状構造をとるLiF/CaF2/LiBaF3共晶体をマイクロ引き下げ法により育成した。光導波構造を有し、シンチレータをファイバー構造となる透明な三元系共晶体の作製に世界で初めて成功した。当該共晶体は、CaFシンチレータ相におけるEu2+ 4f-5d遷移由来の発光を420nmに確認した。また、252Cf線源による熱中性子を照射し、260 ns (73.6%) ,50 ns (26.4%)の蛍光寿命と7000 ph/nの発光量を確認した。LiF/CaF2/LiBaF3 共晶体はLiの含有量が67.9%と高いため、高感度な中性子検出が可能となる。ファイバー構造を活かした中性子線イメージング装置への応用が期待できる。
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