研究責任者 |
田中 賢 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授
|
研究期間 (年度) |
2014 – 2015
|
概要 | 癌治療消化器ステントの閉塞を防ぐためには、胆汁組織液中に存在するタンパク質の吸着・変性や細菌との反応による不溶化を制御する必要がある。本研究では独自に見出した中間水を含有する生体適合性高分子に着目し、Poly(2-ethoxyethyl acrylate)(PMEA)側鎖のエステル・エーテル間の炭素数を減少もしくは増加させた高分子の合成を行い、含水時の水和構造とタンパク質吸着量および吸着タンパク質の変性度を調べた。エステル・エーテル間の炭素数XのPMEAに比べ、炭素数Yの高分子は、フィブリノーゲンの吸着量と変性度が小さいことが分かった。これらの知見を基に、従来にない治療効果の高い世界初の消化器系ステント用コーティング材料の分子設計指針の創出を進めている。また、ステント内管に表面処理を行うことで長期開存を達成できる胆管ステントの開発へ向けた動物実験系の確立を行った。
|