ブラックカラントの糖代謝および認知機能の予防・改善に対する有用性
研究代表者 |
大澤 俊彦 愛知学院大学, 心身科学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2015 – 2016
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概要 | まず初めに、今回の試験で使用するブラックカラントの選定と、それらの生物学的利用能を調べる。またブラックカラント中のMSやHPLCを用いて有効成分の同定とそれらの作用機序について調べる。1年目は、動物を用いて糖代謝・認知機能に対する実験を行う。動物実験の結果から、2年目はヒト介入試験に使用するブラックカラントの使用量を決定する。2年目はヒト介入試験を実施する。日本側がブラックカラントの長期摂取による糖代謝・認知機能の改善効果を担当し、ニュージーランド側がブラックカラントを摂取し運動負荷を加えた時の糖代謝の制御を調べる実験を担当する。日本側は被験者にブラックカラントを摂取させ、グルコースの生物学的利用能・代謝 (血中グルコース濃度、糖代謝制御ホルモン (グルカゴン、インスリン、コルチゾール)) の変化や、認知機能マーカー (BDNF)、MCIテストを用いてブラックカラントの効果を評価する。ニュージーランド側は、被験者に糖を摂取させバイクをこぐことによって運動負荷をかける。その時の酸素や二酸化炭素の消費量、心拍数をモニターし、血中グルコース濃度、糖代謝制御ホルモン、乳酸値を測定することによって、ブラックカラントが運動負荷条件下で糖代謝にどのような影響を与えるか調べる。これらの実験の結果を元に、糖代謝・認知機能に働く新たな機能性食品の創出を目指す。ニュージーランド側は、ベリーフルーツ研究に長い経験と知識があり、日本側は機能性食品の機能性分の分析や新たなバイオマーカーの探索の専門家が揃っている。ニュージーランド側のブラックカラントに関する知識と日本側の分析技術を合わせることによって、相互に補完的なユニークな研究チームを作ることができる。新たな機能性食品の販売に関しても、ニュージーランド側と日本側は既に食品の輸入・輸出を行っており、スムーズな連携が見込まれる。
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研究領域 | 機能性食品 |