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高い安定性を有するGaN-MOSトランジスタスイッチ

研究課題

国際的な科学技術共同研究などの推進 国際科学技術共同研究推進事業 SICORP ヴィシェグラード4カ国

研究代表者

橋詰 保  北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 教授

研究期間 (年度) 2015 – 2018
概要窒化ガリウム(GaN)はSiの10倍程度の絶縁破壊電界強度を持つため、高耐圧・低抵抗動作を可能とし、超低損失の次世代電力変換用途として、トランジスタ開発が世界各国で活発に展開されている。国内でも、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の主要項目の1つになっている。インバータ用トランジスタには金属—酸化膜—半導体(MOS)ゲート構造の適用が必須であるが、酸化膜—半導体界面の電子準位特性が未解明のため、MOS型GaNトランジスタは実用化されていない。本プロジェクトの目的は、系統的な構造評価・電気評価を基盤として、MOSゲート構造の界面電子準位を制御し、GaN系トランジスタの安定性を飛躍的に向上させることである。具体的に5つの主要研究項目を設定している。北大Gは、GaN系MOS構造の界面電子準位の評価に関して顕著な実績を有し、2009〜2014年度にJST-CREST事業を実施し、事後評価でA (期待を超える十分な成果が得られている)の評価を得た。本プロジェクトでは、ポーランドGと連携して界面準位の詳細評価を行い、また、トランジスタ開発に豊富な実績を有するスロバキアGとの共同研究により、トランジスタのしきい値電圧変動機構を解明する。これまでにスロバキアGおよびポーランドGとの共同研究実績が豊富であり、共著論文を多数出版している。特に、リーダーのKuzmik博士と分担者のAdamowicz教授(ポーランド)は、研究代表者の機関の客員教授を務め(2012年度、2013年度)、また、現在、スロバキアGとポーランドGから各1名の研究者が研究代表者の機関に博士研究員として滞在している。このように豊富な共同研究実績をベースとして、スロバキアGおよびポーランドGと一層の相互交流をはかり、MOS界面準位の評価と制御に関する研究を実施することにより、高いしきい値電圧を有するMOS型GaNトランジスタの安定動作を飛躍的に向上させ、次世代インバータ応用を加速することができる。
研究領域先端材料

報告書

(5件)
  • 2018 事後評価書 ( PDF )   終了報告書 ( PDF )
  • 2017 年次報告書 ( PDF )
  • 2016 年次報告書 ( PDF )
  • 2015 年次報告書 ( PDF )

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2019-08-01   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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