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雷放電観測網及び超小型衛星を活用した極端気象の監視と予測

研究課題

国際的な科学技術共同研究などの推進 国際科学技術共同研究推進事業 SICORP e-ASIA JRP

体系的番号 JPMJSC16E2
DOI https://doi.org/10.52926/JPMJSC16E2

研究代表者

高橋 幸弘  北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授

研究期間 (年度) 2015 – 2019
概要積乱雲はそれ自身による集中豪雨災害を起こすだけでなく、台風が発達するためのエネルギー源としても重要な役割を果たしており、そのメカニズムの理解やリアルタイムでの監視は極端気象による減災を実現す上での鍵と言っても良い。しかし、ひとつの積乱雲対流の水平方向の広がりは5-10km程度と小さく、また短時間で急速に発達・減衰するため、その動態の正確な把握は簡単ではない。AMEDASなど日本の高密度地上観測網でも、観測点間隔は17kmと積乱雲の水平スケールに比べて大きく、また多くの気象レーダーの空間解像度は1-2 kmであり、最も知りたい鉛直方向の風速の算出に十分とは言えない。近年、雷放電活動が、積乱雲の強度(鉛直風や降水量)と極めて高い相関があることが明らかにされてきた。特にVLF帯の電波観測は、落雷の位置や電流の瞬間最大値だけでなくエネルギー規模の推定もできることから、気象学的な計測手段として期待が大きい。一方、各国とも、最近50kgクラスの超小型衛星の開発と打上げに力を入れており、それらは大型の衛星では難しかった、目標を絞った機動力ある高解像度撮像(数m-数10mの解像度。最新の気象衛星は500m)を可能にしている。北海道大学は、フィリピン等東南アジア各国に、超小型衛星のための、先進的な搭載計測機器技術について、積極的な教育と共同開発を行ってきた。本共同研究では、北海道大学や参加各国が協力して構築したアジアVLF電観測網による落雷の広域計測と、参加国によって現在及び近い将来打ち上げが予定されている50kgクラスの超小型衛星(期間中に8機以上になる予定)による立体撮像を有機的に連携させ、世界的にもこれまでに例のない、高精度での積乱雲および台風の監視体制を構築する。それによって、単発の積乱雲については数分から数十分スケール、台風については1-2日先の、豪雨や強風など極端気象の活動の予測が可能になると期待される。
研究領域防災分野

報告書

(5件)
  • 2019 事後評価書 ( PDF )   終了報告書 ( PDF )
  • 2018 年次報告書 ( PDF )
  • 2017 年次報告書 ( PDF )
  • 2016 年次報告書 ( PDF )

URL: 

JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2017-03-22   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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