持続可能な社会へのトランスフォーメーションを可能にする社会制度の変革と設計
体系的番号 |
JPMJRX16F2 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJRX16F2 |
研究代表者 |
西條 辰義 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 教授
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研究期間 (年度) |
2016
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概要 | 現代社会を支える2つの柱が市場と民主制である。市場は人々の短期的な欲望を満たす優秀な制度であるが、将来世代を考慮に入れて資源配分をする仕組みではない。一方、市場を補うはずの民主制も現世代の利益を実現する仕組みであり、将来世代を取り込む仕組みではない。そのため、現在の社会の仕組みを転換しない限り、持続可能性への道は閉ざされているといってよい。持続可能な社会への転換を可能にするために、存在しない将来世代に代わって仮想将来世代を現世代に導入し、持続可能性を含む新たな社会を創造する枠組みとして「フューチャー・デザイン」を提唱している。可能性調査においては、仮想将来世代導入の効果を検証する実験を行うとともに、バングラデシュの都市部(ダッカ)と農漁村部、ネパールの都市部(カトマンズ)と森林地帯、岩手県矢巾(やはば)町、大阪府吹田(すいた)市などでフィールド調査やフューチャー・デザインの実践を行った。非都市部では仮想将来世代が有効に機能するものの、都市部ではその効果が弱いことを発見している。TD研究(試行)では、仮想将来世代の効果を、森林、水、エネルギー、都市マネジメントの4つの領域でさらに検証するとともに都市部でも有効に機能させる手段の発見を課題とする。
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研究領域 | フューチャー・アース構想の推進事業 |