体系的番号 |
JPMJTT17A1 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJTT17A1 |
研究代表者 |
岡本 芳晴 鳥取大学, 農学部共同獣医学科獣医外科学教室, 教授
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企業責任者 |
株式会社ブイエムシー
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研究期間 (年度) |
2018 – (非公開)
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概要 | 本開発は、オゾンジェルという剤型によりオゾンを溶存・安定化した形で牛の体内に注入することで、乳房炎に対する高い有効性が期待される牛乳房炎治療薬を提供するものである。
牛乳房炎の治療にはこれまで抗生物質が使用されているが、耐性菌の問題から抗生物質に代わる抗菌剤のニーズが高まっている。WHO薬剤耐性グローバルアクションプラン(2015)において抗微生物薬の人および動物医療における適正化(適正使用)が謳われ、我が国も伊勢志摩サミットにおいて2020年までに抗生剤の30%削減が宣言されている。なお、オゾンガスの乳房炎への有効性は報告されているが、普及しない理由として高価なオゾンガス発生装置の導入が必要であり、使いにくくかつ医療機器としての認可が未取得であるためと考えられる。
本技術では、オゾンをグリセリンに無臭・安定化したことで、酪農現場での使い勝手が大幅に改善されていることはもとより、難治性で従来諦めていた慢性乳房炎への有効性も探索試験ながら確認されている。本開発ではオゾンジェルの有効性及び安全性を検証し、動物用医薬品の許認可取得、治療薬としての実用化を目指す。
オゾンは耐性菌を作らず、さらに酸素によって分解され残留しないため、オゾンジェルは治療効果と安全性の観点で経済効果が見込まれる極めて有効な乳房炎の治療薬として期待される。
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