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「連携プロジェクト」金属複合ナノ材料の界面構造制御によるアルカリ金属イオン二次電池の負極材料の研究開発

研究課題

国際的な科学技術共同研究などの推進 国際科学技術共同研究推進事業 SICORP 国際共同研究拠点 中国

体系的番号 JPMJSC18HA
DOI https://doi.org/10.52926/JPMJSC18HA

研究代表者

叶 深  東北大学, 理学研究科, 教授

研究期間 (年度) 2019 – 2022
概要金属複合ナノ材料の界面構造評価と制御により,スズ(Sn)とアンチモン(Sb)の新規複合ナノ材料を創製し,高性能・大容量のアルカリ金属イオン二次電池の負極材料の開発を目的とする. 具体的には.連携プロジェクトの日本側(東北大学)は,界面構造に極めて敏感である二次非線形振動分光法の和周波発生(SFG)分光法のその場構造評価手法を用い,金属複合ナノ電極材料と電解質溶液との界面構造を高感度に調べる.SEI膜は電池性能や電極材料の安定性に直接影響するが,これまでに金属ナノ材料表面に形成されるSEI膜の構造についた高感度で調べた例は殆どなかった.そこで,本研究では,まず,リチウムイオン(Li+)のインターカレーションとデインターカレーションに伴い,SEI膜の構造に影響する因子,例えば,合金組成や複合ナノ粒子のサイズ,添加剤などの影響についてSFG分光測定により詳しく評価し,SEI膜の構造と安定性の制御を試みる(東北大学・叶グループ).さらに,SFG測定結果を非経験的に解析するために,電子状態理論と分子動力学シミュレーションを行い,電極溶液界面の情報を正確に引き出す(東北大学・森田グループ).その上に,ナトリウムイオン(Na+)についても調べ,Na+挿入に最適な金属複合材料の組成やSEI膜の安定性などを詳しく調べる.このように,実験と理論の融合により,金属複合ナノ材料におけるSEI膜の構造と安定性を分子レベルで解明する.これらの構造情報を材料創製の現場(中国側)にフィードバックし,材料合成の方法改良に反映する.このような共同研究を繰り返すことにより,その結果,リチウムイオンに対して,初回サイクルクーロン効率を70%以上,サイクル比容量を800 mAhg-1以上,500回サイクル後の容量減衰を5%以下の目標を目指す.その上に,ナトリウムイオンのインターカレーション性能の向上を試みる.アルカリ金属イオン二次電池の負極材料としての実用化を目指す. 本研究で日本側と中国側の研究拠点の緊密な研究交流により,互いの長所と特長を最大に発揮し,表面化学・電気化学・計算化学の基礎研究と材料化学との異分野融合により相乗的効果が大きく期待される.界面構造制御による二次電池の電極触媒開発の方法論として確立したい

報告書

(4件)
  • 2021 事後評価書 ( PDF )   終了報告書 ( PDF )
  • 2020 年次報告書 ( PDF )
  • 2019 年次報告書 ( PDF )

URL: 

JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2019-08-01   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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