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「連携プロジェクト」下水再生利用におけるエネルギー回収と健康リスク管理の実現

研究課題

国際的な科学技術共同研究などの推進 国際科学技術共同研究推進事業 SICORP 国際共同研究拠点 中国

体系的番号 JPMJSC18H6
DOI https://doi.org/10.52926/JPMJSC18H6

研究代表者

佐野 大輔  東北大学, 環境科学研究科, 准教授

研究期間 (年度) 2019 – 2022
概要本研究は、下水再生におけるエネルギー回収と健康リスク管理を同時に実現することを志向した嫌気性膜分離法(anaerobic membrane bioreactor: AnMBR)の実用化を目的としている。これまで下水再生処理において広く用いられてきた活性汚泥法に代表される好気性処理は、電力消費量や汚泥排出量が大きく、温室効果ガスの排出量が多いなどの問題点が存在した。これに対し,嫌気性処理は汚泥生成量が少ない省エネルギー技術であることに加え,バイオガス回収による創エネルギーの効果も期待できる。一方で、嫌気性処理では、有機物負荷が低い下水の場合に十分な処理水質が得られないなどの欠点も存在した。本研究で着目したAnMBRは、嫌気性処理と膜分離を組み合わせることで、バイオガスとしてのエネルギー回収と良好な処理水質が達成可能な技術である。このAnMBRを下水再生処理に適用し、下水からのエネルギー回収と下水再生水の利用における健康リスク管理を同時に実現することを試みる。 具体的には、日本側研究グループは実下水を処理するAnMBRバイロットプラントを稼働させ、仙台における下水水質の特性と気候条件を考慮した上で、エネルギー回収効率と水質変換効率の向上のための運転条件最適化を行う。同時に、日本における下水再生水の用途に応じたAnMBR におけるウイルス目標除去率を定量的微生物リスク評価(quantitative microbial risk assessment: QMRA)の手法を用いて算出する。 中国側研究グループは、日本側と同様にAnMBRバイロットプラントを稼働させ、西安における下水水質の特性と気候条件を考慮した上で、エネルギー回収効率と水質変換効率の向上のための運転条件最適化を行う。同時に、日本側と共同で、西安における下水再生水の用途に応じた感染リスク評価をQMRAにより行う。 本プロジェクトにおいて、日本と中国が交流を通じて相互的に取り組むことで、下水再生におけるAnMBRの適用性が実証され、東アジア発の技術として世界展開することが可能となる。

報告書

(4件)
  • 2021 事後評価書 ( PDF )   終了報告書 ( PDF )
  • 2020 年次報告書 ( PDF )
  • 2019 年次報告書 ( PDF )

URL: 

JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2019-08-01   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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