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サトウキビ収穫廃棄物の統合バイオリファイナリー

研究課題

国際的な科学技術共同研究などの推進 国際科学技術共同研究推進事業 SICORP e-ASIA JRP

体系的番号 JPMJSC18E1
DOI https://doi.org/10.52926/JPMJSC18E1

研究代表者

渡邊 隆司  京都大学, 生存圏研究所, 教授

研究期間 (年度) 2018 – 2022
概要サトウキビ産業では、サトウキビ収穫残渣が有効利用されておらず、環境破壊を起こしている。本研究では、この収穫残滓を、有用な化学品や燃料に変換するプロセスを、日本、タイ、インドネシア、ラオス4ヶ国で共同開発し、新たな雇用や経済サイクルの創出、植物の育成と収穫、変換利用がリンクしたゼロエミッション型循環型社会の構築を目指す。具体的には、サトウキビ収穫残滓からイソブタノール、乳酸、キシリトール、界面活性剤を生産するプロセスを共同開発し、既存の砂糖産業やエタノール工場をバイオリファイナリー工場に再構築する基盤を構築する。日本側チームは、バイオマスの精密構造解析をもとに、有用化学品生産に適した変換プロセスを開発するとともに、全体プロセスのLCA・社会影響解析を行う。タイ国側チームは、高活性多糖分解酵素、合成生物学を用いた酵母のセルファクトリー構築、乳酸、イソブタノールの生産研究を、他チームと連携して行う。インドネシア国側チームは、リグニンからの界面活性剤活性剤の合成、キシランからのキシリトールからの生産を研究する。ラオス国側チームは、物理化学的前処理法の開発を行うとともに、開発した変換プロセスの他のバイオマスへの適応性を検討する。日本、タイ、インドネシア、ラオスの研究チームは、戦略的国際共同研究プログラム(SICORP)事業である「日ASEAN科学技術イノベーション共同研究拠点−持続可能開発研究の推進プロジェクト(JASTIP)を通して共同研究を実施しており、研究者の受け入れやシンポジウムの共同開催などを通じて緊密な連携関係を築いている。日本側研究チームは、バイオマスの構造解析と変換、酵素開発、酵母の代謝工学、LCA・社会影響解析の研究実績が豊富である。タイ側研究チームは、酵素開発、酵母の代謝工学の技術集積があり、トップレベルの国際誌にも数多くの論文発表をしている。インドネシア側研究チームは、材料開発において実績があり、リグニン由来界面活性剤の開発でも、特許出願するなど、新しい成果を上げている。ラオスの研究チームは、バイオマスからのバイオガス生産の研究を実施しており、前処理やエネルギー化への貢献が期待できる。以上の4ヶ国が連携することで、本研究の開発成果を、日本やASEAN地域に広く普及させる基盤がつくられる。
研究領域代替エネルギー分野「バイオエネルギー」

報告書

(5件)
  • 2022 事後評価書 ( PDF )   終了報告書 ( PDF )
  • 2021 年次報告書 ( PDF )
  • 2020 年次報告書 ( PDF )
  • 2019 年次報告書 ( PDF )

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2019-08-01   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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