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地すべりのモニタリングと予報システムの構築

研究課題

国際的な科学技術共同研究などの推進 国際科学技術共同研究推進事業 SICORP e-ASIA JRP

体系的番号 JPMJSC18E3
DOI https://doi.org/10.52926/JPMJSC18E3

研究代表者

若井 明彦  群馬大学, 大学院理工学府, 教授

研究期間 (年度) 2019 – 2022
概要豪雨に伴う地すべりは東アジアおよび東南アジア地域に共通するタイプの自然災害である.本共同研究では,参加国である日本,タイ,ベトナムを含むアジア諸国における地すべり災害被害を軽減するため,地すべり危険度マップによる簡易評価手法を開発することを目的とし,以下の3つの研究課題を実施する.課題1) 地形学図の作成:調査地域における地すべりの分布および地形的特徴を理解するため,最新のリモートセンシングデータを用いて詳細な地形学図を作成する.この図には潜在的な地すべり発生危険斜面の分布が示される.課題2) 地すべりのモニタリング:地すべり斜面の動きを観測するため,傾斜計,ジオフォン,間隙水圧計,雨量計などの観測機器の開発を行う.開発した機器により取得されたデータをもとに地すべり斜面のリアルタイム観測を行う.課題3) 地すべり危険度マップによる簡易評価手法の開発:課題1および課題2の研究成果を用いて,地すべり危険度マップによる土砂災害リスクの簡易評価手法を開発する.このマップは地すべりの危険性が高い斜面をウェブサイト上でリアルタイムに表示するものである.リアルタイムの地すべり危険性はレーダ雨量データと連動した斜面安定解析により算出・評価される. 地すべり防災研究の国際プロジェクトとしては,SATREPSのスキームを用いてクロアチアやベトナムをフィールドに行われてきた.これらのプロジェクトでは観測したデータを地方政府や住民に還元するための手法までは十分に構築できていなかった.本プロジェクトの視点は,気象観測データと地すべり危険度評価を組み合わせリアルタイムに公表するシステムの構築にある.プロジェクトでは地すべり研究者だけではなく,電子工学や伝送システムの研究者と協働する必要があり,こうした観点から,タイ国立電子コンピュータ技術研究センターや日本側の(国研)情報通信研究機構の研究者も参画する.一方,タイ国立電子コンピュータ技術研究センターは近年,地すべり研究を始めたが,地すべりの地形・地質あるいは地盤工学の研究者の養成には至っておらず,その点で日本側の研究者ならびにベトナム側のチュイロイ大学土木工学部の研究者の知見はタイ側に重要な知見をもたらす.3か国の研究者がそれぞれの技術をそれぞれの国に技術移転することが,本申請課題がもたらす相乗効果の強みである.
研究領域防災分野

報告書

(5件)
  • 2022 事後評価書 ( PDF )   終了報告書 ( PDF )
  • 2021 年次報告書 ( PDF )
  • 2020 年次報告書 ( PDF )
  • 2019 年次報告書 ( PDF )

URL: 

JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2019-08-01   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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