新型コロナウイルス感染症治療薬合成のためのキーステップとなる反応の開発とそのメカニズム探求
体系的番号 |
JPMJJR2003 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJJR2003 |
研究代表者 |
庭山 聡美 室蘭工業大学, 大学院 工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2020
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概要 | 新型コロナウイルス感染症は全世界に広まっているため、薬効が高く、副作用の低い新しい治療薬の開発が急務であり、そのためには構造が少しずつ異なった類縁体を安価で環境に優しい、実用的な条件で多種類合成することが有効である。
本研究では安価で大量に得られる対称化合物を、水を主とする溶媒中で非対称化する反応の開発とその反応のメカニズムの探求を行う。具体的には、対称ジエステルの非酵素的選択的モノ加水分解反応と、酵素による対称ジエステルの不斉モノ加水分解反応のメカニズムの探求を行い、またそのメカニズムに基づき、さらなる対称化合物の水溶媒中での非対称化反応の開発を行う。さらにこれらにより得られた知見により抗新型コロナウイルス活性を持つ候補化合物の合成を目指した原料合成に着手する。
対称化合物における等価な置換基がなぜ区別されるのかが明らかになれば、抗新型コロナウイルス感染症の新薬開発に向けて実用的な条件で安価に多種類の新薬候補の化合物合成が可能となる。この反応メカニズムは、治療薬の開発のみならず、環境保全に役立つハーフエステルの大量合成にも資する。
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研究領域 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連 |