海洋天然物由来の抗新型コロナウイルスリード化合物の探索
体系的番号 |
JPMJJR2004 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJJR2004 |
研究代表者 |
酒井 隆一 北海道大学, 水産科学研究院, 教授
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研究期間 (年度) |
2020
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概要 | 海洋天然物は、新薬のリードの優れた探索源である。これまでに、海洋生物より抗フラビウイルスリード化合物を探索してきたが、SARS-CoV-2はフラビウイルス同様のRNAウイルスであることから、これを利用して抗SARS-CoV-2リード化合物を探索することが可能である。
本研究では、フラビウイルスのRNA依存RNAポリメラーゼ(RdRp)の阻害など、ウイルス特有の増殖機構を阻害する物質を高効率スクリーニングするシステムを構築する。これを用いて海洋生物抽出物もしくは単離物質を評価し、活性を示した抽出物は分離し、合成、構造最適化を行うと同時に、クライオ電子顕微鏡でウイルス由来のたんぱく質との結合状態の解析を行い、これまでにない作用機構を持つ化合物の活性構造を見いだす。
抗SARS-CoV-2物質の構造と生理活性に関する情報を得るとともに、既存薬と異なる機構で阻害作用を示す物質が見いだされる可能性が期待できるほか、複数のウイルスに共通して効果を示す化合物を発見することができる可能性もあり、多様な抗ウイルス薬の開発が期待される。
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研究領域 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連 |