体系的番号 |
JPMJTT20A2 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJTT20A2 |
研究代表者 |
黒田 真一 群馬大学, 大学院理工学府 環境創生部門, 教授
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企業責任者 |
浅原 三雄 東邦工業株式会社, 品質保証部, 本部長
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研究期間 (年度) |
2021 – (非公開)
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概要 | 自動車用材料の軽量化やリサイクル性向上には強化プラスチックが有効である。しかし、炭素繊維による強化プラスチックは軽くて強度が高い反面、炭素繊維が高価でリサイクルしにくいという問題があり、新素材が求められている。新たな強化材として、植物繊維から得られる幅3~100ナノメートルのセルロースナノファイバーがあり、そこから針状の結晶部を分離したものはセルロースナノクリスタル(CNC)と呼ばれている。CNCは高強度であるが、親水性で、疎水性のプラスチックには分散しにくいため、強化材として機能させるためには、表面を疎水化した上で箔状にすることが効果的である。
本開発では、まず無水マレイン酸変性ポリプロピレン(MAPP)をコア、CNCをシェルとするコア/シェル型の複合微粒子を合成する。次にこの複合微粒子を気流式粉砕機で破壊し、シェルをはく離することで、コアのMAPPにより表面が疎水化された薄い箔状のCNCナノフレークを生成する。これを強化材としてポリプロピレンに配合することで、高価なエンジニアリングプラスチックと同等の強度を持ち、軽量かつ低コストの強化プラスチックとして実用化し、次世代自動車用部品への採用を目指す。
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