概要 | 1,6-ヘキサンジオール(1,6-HDO)はポリウレタン製造等に⽤いられる化学⼯業原料であり、現在は⽯油化学⼯業によって⼤量⽣産されている。⼀⽅、本物質は極めて⾼還元・⾼エネルギーであるため、従来のバイオプロセス(発酵法)では還元(NAD(P)H)とエネルギー(ATP)が不⾜し、効率的に⽣産することができない。そこで本研究では”電気制御発酵法“(電気をエネルギー源および還元⼒に⽤いて発酵を促進させる⼿法)を開発・導⼊し、従来法(⽯油化学プロセス)よりも圧倒的にCO2放出量を低減した1,6-HDO製造プロセスを創出する。具体的には、電気化学活性を持つ細菌(シュワネラ菌等)を遺伝⼦改変し、電気エネルギーを利⽤して1,6-HDOを⽣産可能な株を構築する。また、⼤電流を発⽣可能な⾼性能培養槽を開発する。これらの実施により、実⽤化可能と判断される効率で1,6-HDOを⽣産できることを実証する。
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