体系的番号 |
JPMJRX21K1 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJRX21K1 |
研究代表者 |
上田 路子 理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 客員研究員
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研究期間 (年度) |
2021 – 2022
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概要 | 新型コロナウイルス感染症の影響で対面コミュニケーションが制限されている現在、孤独・孤立およびそれに付随する悩みを抱える人たちにとってSNS相談などの非対面式相談機関の重要度は急上昇している。しかし、感染の拡大とともに急増した相談件数に対応能力が追いついておらず、有効性の検証も不十分である。さらに、困難を抱えていても相談機関に援助要請をしない人が大多数であり、彼らに積極的・効果的なアプローチをしてSNS相談などにつなげる方策を探る必要がある。
本プロジェクトは、孤独・孤立の実態とメカニズムを理解し、効果的な対策につなげるために、SNS相談に寄せられた相談内容の分析を通じてハイリスクグループの実態把握を実施する。また、一般市民対象の数年間にわたる追跡調査と関係流動性の概念に注目した国際比較調査を行う。しかし、孤独感にはスティグマ(差別や偏見、汚名など)が伴うため、調査対象者が正直に自分の孤独感を申告してくれるとは限らない。そこで、IAT(潜在連合テスト)を用いて調査対象者の潜在的孤独感を測定し、効果的な介入につなげる。孤独死の実態も明らかにし、地域的介入ができるようにする。さらに、1人でも多く相談機関につなげるための方法を実践的に探り、援助要請行動を引き出す効果的な方法を明らかにする。最終的にはSNS相談に寄せられた大規模な匿名テキストを分析することを通じて、効果検証を行い、SNS相談体制の運営の改善に向けた開発・実装を行う。
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研究領域 | SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(社会的孤立・孤独の予防と多様な社会的ネットワークの構築) |