概要 | 世界では再生可能エネルギー比率を増加しながら脱炭素化を目指している。変動エネルギー源から発生する余剰エネルギーを貯蔵し、オンデマンドで利用するには、その貯蔵技術が必要である。液化水素(LH2)の大規模貯蔵と輸送は、高密度で経済性に優れ、水素社会実現の基盤的な役割が期待できる。しかしながら極低温水素の潜在的リスクに関する知見は不十分であり、本研究は液体水素漏洩を想定し、日本側は水素再結合触媒を設計試作し、特に長期間、悪条件(酸化・湿度)に曝された後での極低温での触媒活性を評価する。ドイツ側チームは研究統括と大規模触媒評価を担当、フランス側チームはリスク評価と安全シナリオの策定、極低温での水素燃焼挙動の評価、法規情報集約を担う。この共同研究を通してLH2の貯蔵・輸送安全への技術貢献を目的とする。
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