研究代表者 |
後藤 基行 立命館大学, 大学院先端総合学術研究科, 講師
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研究期間 (年度) |
2022 – 2025
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概要 | 人間の生命維持に関わる医科学技術は、人類に多大な恩恵をもたらした一方で、治癒の難しい疾病や障害の存在を浮き彫りにし、差別や人権侵害などの倫理的問題に常に向き合ってきた分野である。
本プロジェクトは、医科学というサイエンスの実践をトランスサイエンス問題として捉え、日本の医療・ヘルスケアの歴史上でどのようなELSIが存在してきたのかについて、ヘルスケアアーカイブズに基づき分析・考察する。具体的には、難病、精神疾患、公衆衛生、性と生殖に関する技術 (リプロダクティブ・ヘルス) などを主な対象として、歴史的分析とELSIとしての再検討を行う。また、患者・家族といった当事者や、医療機関や医科学研究者並びに人文社会科学者などステークホルダーの協働体を形成し、アーカイブズの構築・運用・利活用に関する問題にも取り組みながら、体系的・実践的なアーカイブズシステムを試行する。これらを通じて、ELSI/RRI研究の基礎・展開に資する、歴史的なエビデンスを提供する知的インフラストラクチャーの構築と将来への提言を行う。
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研究領域 | 科学技術の倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)への包括的実践研究開発プログラム |