体系的番号 |
JPMJER2303 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER2303 |
研究代表者 |
佐藤 俊朗 慶應義塾大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2023 – 2028
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概要 | オルガノイドとは、臓器が形成されるために必要な特定の環境を試験管内で再現し、その中で幹細胞を培養することで出来上がる、生体組織を擬似した構造体です。オルガノイドを作製することで、生体実験ができないヒトの組織においても、遺伝子発現から臓器形成に至るまでを部分的に再現することが可能になります。しかし、実際の臓器の機能をオルガノイドに持たせることはいまだ実現されていないため、ヒトの生体恒常性を制御するネットワークをオルガノイドで再現することは現状極めて困難です。そこで本研究領域では、細胞単位で実際の臓器と同様の機能を有するオルガノイド、「機能的オルガノイド」 を試験管内で作り出す技術の開発、そしてヒト組織の生理機能や生化学機能を評価する技術基盤の確立により、ヒトの生体ネットワークの再現に挑みます。これにより、人体を対象とした検証が困難だった様々な生命現象の解明が加速されることが見込まれます。また、機能的オルガノイドの作製技術を創薬開発や再生医療の現場などでも将来的に活用することで、ヒトの健康長寿や疾患の発症の洞察に大きな変革をもたらすことが期待されます。
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