概要 | 『群れ』の形成は動物に広く見られる重要な生存戦略です。動物は生活史や生息環境に応じて、種ごとに群れを作るか否かを柔軟に切替えていると考えられており、実際に野外に目を向けると近縁な種間であっても群れを盛んに形成する種とほとんど群れ形成しない種がいます。この事実は、群れ行動が種分化の過程で進化していることを示唆しますが、その背景にある遺伝子・神経機構には不明な点が多いです。本課題では、実験モデル種であるキイロショウジョウバエとその近縁種を用いることで、群れ行動をコントロールする仕組みを明らかにします。さらに長期的には、明らかにした仕組みを応用して環境負荷の少ない害虫制御を目指します。
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