アフリカにおける気候変動レジリエンス強化のための藻類・細菌コンソーシアムを用いた持続可能な廃水処理
| 体系的番号 |
JPMJSC24A1 |
研究代表者 |
雷 中方 筑波大学, 生命環境系, 准教授
|
| 研究期間 (年度) |
2025 – 2027
|
| 概要 | 適切な都市廃水処理は、環境保護と持続可能性のために必要不可欠である。従来の下水処理法は窒素やリンなどの栄養塩の処理効率が不十分で、生物反応槽での曝気(ばっき)にかかる高い電気コストや、有機物の分解・栄養塩の除去、および機械的な曝気操作に起因した温室効果ガスの排出といった問題がある。微細藻類と藻類・細菌コンソーシアムは、光合成による炭素固定と酸素提供を並行しているため、エネルギー消費が低く、炭素固定と窒素やリンの栄養塩・エネルギー回収に優れている。そこで、本研究はアフリカ在来微細藻類と細菌種を粒状化した藻類・細菌コンソーシアムを用いた1次都市廃水処理の実現可能性を評価するためのパイロット研究を実施する。南アフリカとケニアのチームは、代表的な都市下水の物理化学的特性解析、および下水処理場における在来微細藻類と細菌種の選抜を行う。日本側チームは、同微細藻類種と細菌種のバイオ粒状化を中心に研究を実施する。各チームによる緊密な協力を通して、アフリカの都市廃水処理において実装可能な高効率廃水処理技術を確立する。この技術が他のアフリカ諸国にも展開され、アフリカにおける気候変動に対するレジリエンス強化や持続可能な開発目標達成への貢献が期待される。
|
| 研究領域 | 地球環境科学 |