体系的番号 |
JPMJER9001 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER9001 |
研究代表者 |
木村 茂行 科学技術庁, 無機材質研究所, 総括無機材質研究官
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研究期間 (年度) |
1990 – 1995
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概要 | 融液は単結晶材料の合成の中間段階として用いられます。融液の処理によっては材料の品質が大きく変わります。本プロジェクトではシリコン融液の奇妙な挙動をテーマとして取り上げました。研究の結果、融点 (1415°C )の近くで融液の熱膨張率が異常に大きくなることや、ある種の不純物添加で異常が消えることがわかりました。表面張力や粘性係数にも異常が見られました。X線によって融液の構造を調べた結果、原子間に特殊な力が働いていて、これが不純物により妨害されることなどを解明しました。融点近傍の膨張率異常は融液の流体力学的挙動にも影響を与え、成長する結晶の中の酸素濃度に響きが大きいだけでなく、大型シリコン結晶の引き上げに際して成長界面近くに乱流領域ができることを立証し、シリコン結晶の将来技術に一石を投じる結果になりました。
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