体系的番号 |
JPMJER9402 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER9402 |
研究代表者 |
高柳 邦夫 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
1994 – 1999
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概要 | 物理学者ファイマン教授は、日進月歩するコンピュータで125個の原子からなる記憶ドットを夢見ました。物質が1mmの百万分の一の大きさであるナノメートルスケールになるときに、表面効果によってあぶりだされる新現象や新構造について探索を行いました。 超高真空電子顕微鏡に走査型トンネル顕微鏡を組込んだ新装置を開発し、ナノメートルの太さの金属ナノワイヤを作成し電子伝導が量子化されていることを示しました。また、金ナノワイヤの原子配列の電子顕微鏡観察から、金属ナノワイヤがカーボンナノチューブやDNAと同じように螺旋構造をもつことを示しました。さらに、金原子が一列に並んだ中空に浮かぶ鎖を作ってみせ、金属といえどもナノスケールでは絶縁体に変わりうることを理論的に示しました。シリコンでもナノ粒子の生成、あるいはナノワイヤの生成を試みるなど、固体結晶とは全く異なる構造や性質を有する”粒子表面物質”実現へ向けての未知の領域を切り開くことができました。
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