体系的番号 |
JPMJER9503 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER9503 |
研究代表者 |
舛本 泰章 筑波大学, 物理学系, 教授
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研究期間 (年度) |
1995 – 2000
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概要 | 数ナノメートルサイズの半導体微結晶は量子点を構成し、かつ表面の割合が高いため、外界の影響の強い特徴的な量子現象を示すと考えられます。しかしサイズ分布のため、量子サイズ効果の精密な測定や新しい現象の発見が妨げられてきました。本プロジェクトでは、高い空間分解能のレーザー分光法を用い、単一の半導体量子点の本質を明らかにする研究を行いました。その結果、量子点中の多励起子状態やフォノン緩和を明らかにし、量子点のデバイス応用の障害とされた問題について原理的な解を得ました。サイズ、濃度、配列を制御するIII-V族半導体量子点作製技術も開発しました。さらに、重水素終端ポーラスシリコンの長寿命発光やEu珪素酸化物の白色発光、光学活性イオンドープII-VI族半導体ナノ結晶の高効率発光など、発光デバイスへの応用が期待される結果も得ました。「量子点は埋め込まれているホストと一体として理解される」という考えは、今後も量子点の本質的概念となると考えられます。
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