体系的番号 |
JPMJER9703 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER9703 |
研究代表者 |
難波 啓一 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 2002
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概要 | 細菌の運動機関であるべん毛は、20数種類の蛋白質からなる分子機械で、細胞壁にあるモーターがプロトンの流れをエネルギーとして、菌体外に長く伸びたらせん型スクリューであるべん毛繊維を回転させて推進力を発生させている。研究により、フックやべん毛繊維を構成している蛋白質の構造を原子レベルで解明しました。この構造を基にべん毛がそのらせん形態を変える時に原子1個の精度で働くスイッチ機構や、柔らかく曲がるがねじれには強いフックの仕組みを解明しました。電子顕微鏡本体の改良と画像処理ソフトウエアの改良で4オングストロームの分解能を達成し、べん毛蛋白質の重合部を解明し、またべん毛尖端部の構造を明らかにし、キャップと呼ばれる部品がべん毛が自己構築されるのを助ける様子を解明しました。さらに、べん毛モータの回転計測を行い、回転角速度のゆらぎを観測できました。
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