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井上過冷金属プロジェクト

研究課題

戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 ERATO

体系的番号 JPMJER9701
DOI https://doi.org/10.52926/JPMJER9701

研究代表者

井上 明久  東北大学, 東北大学金属材料研究所, 総長補佐、所長・教授

研究期間 (年度) 1997 – 2002
概要通常の金属は融点以下では直ちに結晶化しますが、特定成分(3経験則)の金属では過冷却液体が安定化することを見出してきており、本プロジェクトはこの過冷却金属液体(過冷金属)の高安定性の極限と機構を探求し、新たな物質科学の創出と新規な機能を持った金属材料の創製を目指しました。その結果、3経験則を満たした合金では、(1)高稠密充填、(2)新局所原子配列、(3)長範囲均質相互作用の特徴をもった新ガラス構造が生成され、この新規原子配列構造が結晶への再配列を起こし難くして、過冷却液体が安定化することを明らかにしました。相変態の観点からも安定化の機構解明を図り、安定化した金属―金属系過冷金属の初期析出相は20面体局所原子配列を含む準安定なfcc-Zr2Ni型相であるが、3経験則をはずす元素を少量添加すると初期析出物は正20面体準結晶となり、常に20面体的原子配列が関係していることを見出しました。また過冷金属の究極の安定化には合金成分、不純物が主要因子であることを証明し、新規なFe基、Co基、Ni基、Cu基、Ca基、Mg基等のバルク金属ガラスやナノ結晶合金などを創製しました。これらは、光学用部品、光通信用部品、電磁気部品、フレーム材、精密研磨部品、スポーツ部材、装飾品などとして実用化されてきています。

報告書

(3件)
  • 2002 中間評価書 ( PDF )   事後評価書 ( PDF )   終了報告書 ( PDF )

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2015-09-30   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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