体系的番号 |
JPMJER9803 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER9803 |
研究代表者 |
楠見 明弘 名古屋大学, 大学院理学研究科生命理学専攻, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 2003
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概要 | 細胞が、多細胞生物の中で他の細胞と相互作用して機能するためには、細胞膜が可塑的で多機能なシステムとして働くことが必須であるが、その構築原理と作働機構の多くは未解明のままでした。本プロジェクトでは、1分子ナノテクノロジー技術を用いて、細胞膜の組織化の機構と人工の素子や機械にはない可塑性による細胞膜の多機能化の機構の解明を目指しました。その結果、細胞膜の機能発現を制御する細胞膜コンパートメント化の仕組み/働きを解明し、細胞膜上でのシグナル変換システムの基本的なアルゴリズムの理解を深めることができました。これらの成果は、細胞と多細胞社会の構造形成機構の新しい概念を樹立し、さらに、可塑的な多機能素子の設計に指針を与えるものと考えられます。特に、細胞膜上の情報変換システムの理解が進み、バイオメディカル分野、生命科学分野に根本的な影響を与えると期待されます。
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