体系的番号 |
JPMJER9902 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER9902 |
研究代表者 |
樽茶 清悟 東京大学, 大学院理学系研究科物理学専攻, 教授
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研究期間 (年度) |
1999 – 2004
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概要 | 電子を微小空間に入れると「電荷をもつ量子」としての姿が現れ、そこでは 1 個単位で電子状態を識別・操作することができます。プロジェクトでは、半導体の微小構造を作り、電子の量子力学的性質、特に低次元系特有の相関現象、外界の粒子(原子核、フォノンなど)との相互作用、量子計算の物理を探究しました。研究では、原子に類似の単一量子ドット(人工原子)、それを複数個結合した人工分子を作り、電子数を零から順に増やした時の電気伝導の変化を調べることによって、人工原子におけるフント則の一般性、人工分子におけるパウリ効果、分子的電子状態の存在などを検証しました。また、電子スピン状態を厳密に制御することにより、数々の多様な近藤効果を発見し、人工原子の近藤物理の世界を拓きました。さらに、スピン交換結合制御や単一電子スピンの読み出し実験に成功し、スピン量子計算実現へ道を開きました。
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