体系的番号 |
JPMJER0104 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER0104 |
研究代表者 |
吉田 賢右 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授
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研究期間 (年度) |
2001 – 2006
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概要 | 生物が行う代謝反応の基幹である「ATPシステム」の分子機構を生化学、タンパク質化学、遺伝子工学、1分子観察と1分子操作などの方法を駆使して解明することを目指しました。研究により、FoF1─ATP合成酵素の回転と触媒反応の対応が明らかになりました。更に、ATP合成酵素には、細胞内のATP濃度を感知して合成速度を制御する仕組みがあるらしいことを見出しました。また、細胞内の酸性小胞でプロトンポンプとして機能している V 型ATPアーゼが、回転モーターであることを証明しました。一方、植物のATP合成は、光合成反応とリンクした酸化還元反応を利用して制御されていることを示しました。これらの研究は、人、植物、細菌など広範な生物におけるエネルギー代謝の制御に係わる分子機構・細胞生理および代謝メカニズムの解明、環境応答ナノ分子マシーンの開発、エネルギー代謝の病態等の理解へ貢献する重要な基礎を築きました。
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