研究代表者 |
宮下 保司 東京大学, 大学院医学系研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
1995 – 2000
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概要 | ヒト精神機能の基礎であり高次認知機能の中核をなす視覚イメージ生成や、言語などの知的能力を支える基礎的な心的機構として、脳内表象のニューロン表現とそれを操る機構の解明を目指し、アメリカとの国際共同研究を1996年から行いました。 表象操作能力の大脳メカニズム研究についての実証的研究により、大脳認知システムがイメージ表象の操作に基づくシステム(Depictive System)と言語表象の操作に基づくシステム(Propositional System)から成立しており、各々のシステムの中心となる大脳連合野が存在することを明らかにしました。前者の中心は側頭葉連合野のTE野・36野であり、後者の中心は前頭葉連合野のBroca野であることを示すとともに、さらにこれらが相互作用する機序として、前頭葉連合野から側頭葉連合野へ至る制御信号(トップダウン信号)が存在することを世界に先駆けて発見しました。
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