スピンの液体・ガラス状態を用いた新しい磁気スイッチ材料の開発
研究代表者 |
中辻 知 東京大学, 物性研究所, 助教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 幾何学的フラストレーションにより磁気秩序を抑えることで、スピンが液体、または、ガラスのように無秩序な状態を取る磁性体の開発に、我々は世界に先駆けて成功した。格子の乱れのない、このようなスピンの液体・ガラス状態においてはスピンの固体にあたる磁気秩序状態への転移寸前の臨界状態にあり、その転移を外部から比較的容易に制御可能である。この性質を利用して、ここでは微小な圧力により磁気秩序・無秩序転移を制御する磁気スイッチ材料の開発を行う。我々が最近開発した物質に基づいた試験実験から微小な圧力誘起の磁気秩序状態を確認しており、スピンの秩序化にともなう磁気スイッチ材料の実用化を目指す。
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