LDを用いた高精度NOx測定装置の開発 -省電力化、小型化、低コスト化に向けて-
研究代表者 |
梶井 克純 首都大学東京, 大学院都市環境科学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 大気環境のオキシダント制御戦略の武器として、紫外発振する半導体レーザー(LD)をプローブ光源とするレーザー誘起蛍光(LIF)法によるNOx 濃度測定装置の開発をおこなう。従来使われている高価な半導体励起固体(DPSS)レーザーを、格段に安価な半導体レーザー(LD)に変更することにより大幅なコストの低減に加えて省電力、省スペースを実現する。また本システムではNO2 を対象物質としているがNOx を議論する場合はさらにNO の濃度計測も必須である。そこで大過剰のオゾンを大気試料に混合しNO を全てNO2 に変換しLIF 計測をおこなうことによりNO とNO2 の濃度を独立に計測できるシステムを構築する。1分間の計測でサブppb レベルの高精度でNOx を計測できるシステムを目指す。NO2 濃度測定においてNO2 の選択性を担保するために、従来はNO2 の共鳴波長と非共鳴波長で励起した際の信号の差とNO2 濃度を関連付けていたが、その場合は波長可変レーザーが必要となりシステムが大掛かりとならざるを得ない。そこで、NOx スクラバーを通す場合と通さない場合のLIF 信号強度の差からNO2 濃度を決定する手法を提案することで大幅なシステムの簡便化を図る(国際特許出願済み)。
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