研究代表者 |
土肥 多惠子 国立国際医療センター, 研究所消化器疾患研究部
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研究期間 (年度) |
2005
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概要 | 開腹手術後や消化管炎症による腹膜の炎症から起こる腹腔内臓器の組織癒着は、重篤な合併症や再手術のため長期にわたって患者のQOLを著しく損ない、その負担が医療経済的にも重要な問題となっている。申請者らは、腹腔マクロファージが特定のケモカインとその受容体を高発現し、腹膜中皮細胞を巻き込んで細胞塊を形成することが癒着病変の引き金となっていることを見いだした。このケモカインの中和により炎症後及び術後の癒着を抑制できることも明らかにした。本研究は、この成果を実用化するための第一歩として、我々の開発したin vitro 癒着モデルを用い、癒着阻害活性のある低分子化合物を同定することを目的とする。このケモカイン受容体はHIVのcoreceptorでもあるため、一次スクリーニングは既に行われている。本研究ではこれらの情報をもとに独自のモデルを用いて腹膜癒着阻害活性に特化した低分子を探索する。
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