無公害高性能ハイブリッドロケットエンジンの開発研究
研究代表者 |
湯浅 三郎 首都大学東京, 東京システムデザイン学部
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研究期間 (年度) |
2005
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概要 | 固体ロケットのような有害排出物を出さず、液体ロケットのような複雑なシステムでもなく、しかも高性能で高い安全性を有するハイブリッドロケットエンジンは、コスト・環境・安全の面で優れたロケットである。しかし末だに実用化されていない。その最大の理由は、燃料の燃焼後退速度が遅く、高性能が達成できなかったためである。この欠点を克服するために申請者らは、酸化剤流れに旋回を与える方式を提案し、これが燃料後退速度を大きくするのに極めて有効であることを、気体酸素を用いたエンジンで実証した。この方式を大型化・実用化するには、密度比推カの点から酸化剤に液体酸素を用いる必要がある。ところが液体酸素を直接燃焼室に噴出すると旋回流れの減衰が大きく、旋回の効果が弱まることが分かってきた。 そこで本研究では、液体酸素をロケットノズルの冷却を兼ねてノズル内で予め気化させ、気化した酸素を用いて旋回流ハイブリッドロケットエンジンを稼動させることにした。本課題では、?:推力1500N用液体酸素気化用再生冷却ノズルの製作と気化実験、?:?で試作したノズルを組み込んだハイブリッドロケットエンジンの燃焼実験とこのタイプのエンジンを装備した小型観測ロケットの実用化への具体的検討、を行う。
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