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フラジェリン変異体を標的とした抗緑膿菌ワクチンの開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 地域事業 地域イノベーション創出総合支援事業 シーズ発掘試験

研究代表者

武下 文彦  横浜市立大学, 医学部, 準教授

研究期間 (年度) 2006
概要細菌の鞭毛成分であるフラジェリンは、Toll 様受容体5(TLR5)を介した宿主自然免疫活性化作用と強力な抗原性を併せ持ち、ワクチン標的分子としての免疫原性は強力であるが、フラジェリン自身のTLR5 活性化領域に対する中和抗体を誘導してしまうことにより、感染防御的免疫応答はむしろ抑制されてしまうという現象をあきらかにしてきた。このジレンマを克服するため、緑膿菌フラジェリンFliC に様々な部位特異的アミノ酸変異を導入し、FliC としての抗原性は保持しTLR5 活性化作用を野生型と比べ100 分の1 以下に減弱させた変異体を作製することに成功した。すでにわれわれはこの変異体を用いることで、異なる緑膿菌株に対して感染防御能を賦与できることをあきらかにしている。本研究課題では、TLR5 ノックアウトマウスを用いてメカニズムをあきらかにするとともに、臨床で問題となっている薬剤耐性株、強毒株などに対してこのワクチンが広範なスペクトラムで有効であるか検討し、嚢胞性肺線維症などの慢性疾患の合併症として臨床上問題となっている緑膿菌感染症に対し、開発が急務となっていながら未だ臨床応用されていない緑膿菌ワクチンの早期実現へ向けて応用することを目標とする。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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