高病原性メチシリン耐性株および感受性黄色ブドウ球菌の血清学的迅速診断の実用化検討
研究代表者 |
山本 達男 新潟大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 「新規性・独創性」 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は院内感染にとどまらず、近年では市中(家庭・学校・職場)にまでも拡散している。新しいタイプの高病原性MRSA(市中感染型MRSA、CA-MRSA)が出現したためである。CA-MRSA はPanton-Valentine ロイコシジン(PVL 毒素)を産生して健康な小児や青年に皮膚・軟部組織疾患を惹起するほか、深刻な壊死性肺炎や骨髄炎を惹起して予後不良に至る事がある。本研究では、PVL 毒素をベットサイドで簡便かつ、迅速に検出する免疫学的診断キットを実用化し、その普及を目指す。「実用化の可能性」 従来の研究で抗PVL 抗体を作製し、PVL 検出用逆受身ラテックス凝集反応(RPLA)を開発・キットを試作した。既に特許を申請中である。実用化にもう一歩の段階までに到達している。「実施内容とその目標」 これまでに蓄積した成績を基にして、PVL を産生する至適CA-MRSA 用培地・培養条件を検討し、市販に向けて、安定で標準的な検出方法の確立を目指す。
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