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TGF-βを含有する飲食物のアレルギー予防効果についての試験研究

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 地域事業 地域イノベーション創出総合支援事業 シーズ発掘試験

研究代表者

中尾 篤人  山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 教授

研究期間 (年度) 2006
概要Transforming growth factor-β (TGF-β)は、生物の生存に必須とされるサイトカインである。TGF-βは母乳中に多量に含まれており、アレルギー疾患等との関連を指摘する報告もあるが、その生物学的意義については不明であった。そこで申請者は、食物アレルギーの動物モデルを用いて経口的なTGF-β摂取が全身免疫系に及ぼす作用について検討した。その結果、経口的なTGF-β摂取により、アレルギー反応に関係するTh2 タイプの免疫応答が抑制され、感染症等の予防に関するTh1 タイプの免疫応答は増強されることを見出した。(経皮/経静脈的な投与の場合は、Th1,Th2 の両方が抑制される。)この知見は、TGF-βを含有した飲食物やサプリメント等を摂取することにより、花粉症や喘息、食物アレルギー等を予防できる可能性を示唆している。しかしながら、このような新規なコンセプトによるアレルギー予防食品・飲料の商品化を実現するためには、まだいくつか解決すべき問題がある。本研究では、最も重要な問題の一つ、「有効であり且つ副作用のない安全なTGF-βの摂取方法」を確立するために、経口的に摂取されたTGF-βが全身免疫系に及ぼす作用のメカニズムの解明に必要な試験研究を進め、数年後のTGF-β含有のアレルギー予防食品等の実用化を目指す。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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