研究代表者 |
小幡 勤 富山県工業技術センター, 中央研究所加工技術課, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 本研究は、平成17 年度科学研究費補助金・萌芽研究に基づいて行われた研究をさらに発展させる内容のものである。近年、大手製薬メーカーが、ヒトの免疫力を応用して病気を治療する「抗体医薬」を次世代新薬として注目し、開発を始めている。抗体医薬の効果的な開発のためには、体内で免疫機能を司るリンパ球などの免疫細胞の機能を網羅的に解析し、その上で個々の細胞の相互作用を綿密に調査する必要がある。本研究では、多数の細胞を単一細胞レベルで高効率に解析、回収できるマイクロ磁気スポットアレイデバイスを開発し、そのデバイスを用いた個々の細胞間相互作用を解析できるシステムを開発することを目的とする。開発したデバイス上に、抗原となる刺激細胞を一様に配置し、磁気修飾された刺激される細胞(例えばリンパ球)をデバイス上に数万個以上配置されたマイクロ磁気スポット上に誘引することで、刺激細胞に抗原特異的に反応したリンパ球を一義的に特定することが可能となる。この細胞を捕集し、抗体遺伝子を回収することで、ある抗原に対して特異的な抗体遺伝子を得ることができる。この遺伝子をもとに抗体医薬を開発すれば、高い薬効でかつ、低副作用な次世代医薬品を提供可能になる。
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