マイクロアレイを用いた新しい敗血症診断技術の開発と実用化
研究代表者 |
岩崎 博道 福井大学, 医学部, 助教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 白血病などの血液系悪性腫瘍患者には、高率に感染症を合併する。感染症による死亡は、合併症死の中で最も頻度が高い。抗癌剤を使用した化学療法後に白血球が減少し、免疫抵抗力が減弱した時に、病原体が生体に侵入する。近年は、白血病以外の固形癌においても、高用量の抗癌剤が用いられたり、臓器移植の際の免疫抑制剤の使用によっても、感染症を誘発するため、近代医療には感染症診断は、患者の予後を大きく左右する要因となった。感染症の中でも最も重要である敗血症の診断に主眼を置き、本診断法の保険適応の獲得を目標とする。マイクロアレイを用いた敗血症診断法は、採血された血液から、一度に84 種類の細菌または真菌(かび)の診断を行うことが可能であり、今回は、本法の感度の改善と、検出時間の短縮を目指し、さらに本法を普及させることにより、癌患者の感染症による死亡率の抑制に資することを目指す。
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