真核モデル微生物-分裂酵母-を使った簡便で確実な健康食品素材探索システムの開発とその応用
研究代表者 |
瓜谷 眞裕 静岡大学, 理学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | これまでに多くの健康食品素材が利用されているが、国民の健康志向は年々高まる一方で、新規の健康食品素材のさらなる開発が望まれている。従来、健康食品素材の探索には、マウスやラットなどの高等動物が使われてきた。しかし、実験に時間と労力がかかる、維持管理が面倒で大型の設備を必要とするなどという問題があった。近年、TOR という酵素が、代謝の調節を通じて細胞の成長と寿命を決める鍵因子であり、その活性を制御することで、長寿命化や抗肥満化がもたらされることが分かってきた。そこで、TOR を標的とする物質を探索することで、新規で有用な健康食品素材を発見できる期待が高まっている。そのためには、TOR の活性を簡便に評価できる系を構築することが重要である。TOR の活性評価は高等動物では難しいが、ヒトと同じ真核生物に属する微生物の一種、分裂酵母でもTOR が同様な働きをする。そこで、本試験研究では、分裂酵母を使ったTOR の評価系を使って、健康食品素材を簡便で確実に探索する評価系を確立する。
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