耐衝撃性及び成形性に優れた植物由来プラスチックの開発
研究代表者 |
福田 徳生 愛知県産業技術研究所, 基盤技術部, 技師
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | ポリ乳酸は、昨年度の愛地球博において食器などに採用され、将来の生産増が最も期待されている植物由来プラスチックであるが、「耐衝撃性の低いこと」及び「結晶化速度が遅いため成形時間が長いこと」が自動車部品等の工業部品に使用していく上で問題となっている。これまでの研究で、ゴム質重合体(ブタジエン系ゴム、アクリル系ゴムなど)にビニル系単量体をグラフト重合して得られるコアシェル型のグラフト共重合ゴムを、ポリ乳酸に架橋することにより、ポリ乳酸の耐衝撃性を著しく向上できることを見出した。したがって、ポリ乳酸組成物の結晶化速度を速くする方法を確立することができれば、成形性にも優れたポリ乳酸組成物として実用化することができる。目標としては、結晶化速度を1~2分程度で射出成形できるレベルにまで促進する。これによって、既に改良されている耐衝撃性と併せて成形性の良好なポリ乳酸組成物・成形法を開発する。
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