概要 | 建設構造では,近年,大地震対策や耐久性改善のため,既設の鋼部材を先進複合材料(FRP)で補強する手法の検討が注目されているが,金属結晶体である鋼材と有機高分子材であるFRP材という異種材料間の界面での材料降伏性状の違いから必然的に派生する損傷の評価が困難とされ,普及が阻害されている現状にある。本課題では,こうした異種材料による接着補強に際し,弱点である接着補強界面に先進的な光ファイバセンサ(回折格子型のFBGセンサ)を挿入することで,高精度で低コストなセンシング法を構築し,大地震後や定期検査でそれらを継続的に点検することで,安心・安全な構造システム維持を使用者に提供するための基礎実験を行う。
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