トランスグルタミナーゼの最小基質設計と蛋白質固相化への利用
研究代表者 |
人見 清隆 名古屋大学, 大学院生命農学研究科応用分子生命科学専攻, 助教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | トランスグルタミナーゼ(TGase)は、血液凝固反応や皮膚表皮形成に必須な、蛋白質同士の接着(架橋)を触媒する酵素で、近年食品業界においても広く利用されている(弾性強化作用)。本酵素が接着させる基質蛋白質としての構造上のルールは長く不明であったが、代表研究者はペプチドライブラリを用いて、基質として認識され接着に関わる「最小領域」のペプチド配列(以下、最小基質)の解明に成功した(特許出願及びJ. Biol. Chem. 印刷中)。本申請課題では、TGase の最小基質の有効利用を目指す。即ち、これらの配列を、生理活性を有する種々の蛋白質(抗体、酵素、ホルモン等)に付加して、活性発現に必要な領域を考慮した「配向性」を定めた状態で、効率よく様々な素材(固相)に接着させるシステムを確立することを目的とする。その成果として、従来の固定化酵素や固相免疫測定法の改良はもとより、プロテオーム解析のツールとしての抗体チップやアプタマーチップに利用できる。
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