チタニアナノ微結晶薄膜低温作製技術の繊維材料への応用に関する研究
研究代表者 |
松田 厚範 豊橋技術科学大学, 工学部
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研究期間 (年度) |
2005
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概要 | 環境浄化のキーマテリアルとして、酸化チタン(TiO2)が注目されていることは周知の通りであるが、繊維材料へ応用する場合、酸化チタンが環境汚染物質だけではなく、繊維自体を激しく光劣化させるなどの問題がある。本応募課題では、上記問題点を克服するための技術開発を目的としている。われわれは、液相法の一つである「ゾルーゲル法」で作製したSiO2-TiO2系ゲル膜を90°C程度で温水処理することにより、膜表面に高光触媒活性のTiO2アナターゼ微結晶が析出し、基体側には非晶質SiO2リッチ層が形成されることを見出している。この技術は低温プロセスのため繊維への応用が好適であり、アナターゼ微結晶は光触媒機能を、非晶質SiO2リッチ層は基体(繊維)保護作用を担うため、繊維を劣化することなく光触媒活性を付与することが可能になると期待される。
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