糖鎖プロファイリング技術を利用した肝がんマーカーの探索
研究代表者 |
溝上 雅史 名古屋市立大学, 大学院医学研究
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研究期間 (年度) |
2005
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概要 | 数十年前の予防接種時等の注射針連続使用で、最近、メディアでも話題化しているC型肝炎は肝がんに進展する確率が最も高いといわれるウィルス性肝炎である。全国に200万人以上の感染者がいるとされる国民的疾患である。一方、「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓は罹患後も自覚症状が乏しく、疾患の悪化が見逃されやすい傾向にある。このような事情から臨床検査が非常に重要になる。 現在の臨床検査法は血液検査や画像診断などいくつかの検査法が利用されているが、これらの検査網をくぐりぬけてがん化する例が3割を超える。 本研究では、近年、がん化における構造変異で注目され、ゲノム・たんばく質につづく「第3の生命鎖」と呼ばれる糖鎖に注目した。肝がんへの移行ステージ(ウィルス感染から肝がん)における糖鎖変異を精査・抽出すること(糖鎖プロファイリング)で、臨床診断における肝がんマーカーとしての実用化開発の可能性を探る。
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