超高速・低消費電力光通信帯波長帯受光デバイスの表面安定化技術の開発
研究代表者 |
小川 正毅 名古屋大学, 先端技術共同研究センター
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研究期間 (年度) |
2005
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概要 | 光通信用1.3μm帯域での受光デバイス用半導体材料としてはゲルマニウムが最適であるが、従来、受光感度が不足するので大口径デバイスとせざるを得ず、ギガビット時代に対応可能な高速・低消費電力ゲルマニウム受光デバイスは実現していなかった。最近、ブラッグ反射を利用した光閉じ込め技術などが開発され、小口径化に道がひらけつつあり、再び注目を集めている。しかしながら、ゲルマニウムの酸化物や窒化物を安定に形成するのは容易でなく、暗電流の低減が極めて難しい。実用化に至るには表面安定化の課題を解決しなければならない。 我々は、高出力ラジカルソースを用いたシリコンの窒化や酸化の原子レベル制御に成功している。この技術をゲルマニウムに適用すれば、ゲルマニウムの表面安定化も達成できる可能性が極めて高い。また、近々、窒化・酸化過程を原子レベルでその場観察可能な走査型反射電子線回折顕微鏡を導入するので、これを用いて、短時間でラジカルプロセスを最適化することも可能であり、「シーズ育成試験」の期間内に実用化への目処をつけることが可能となった。
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