1. 前のページに戻る

フッ素を利用した新しいMR標識剤の開発と医学への応用

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 地域事業 地域イノベーション創出総合支援事業 シーズ発掘試験

研究代表者

遠山 育夫  滋賀医科大学分子神経科学研究センター

研究期間 (年度) 2005
概要再生医療の進歩により、幹細胞や幹細胞から分化させた細胞を投与する細胞治療法が盛んになってきた。細胞治療法では、移植した細胞の位置や働きを体外から非侵襲的に追跡する画像診断法が強く求められている。現在、移植細胞のMR 追跡法としては、Su pe rpa r am agn e tic iro n o x ide (SPIO)が使用されており、我々もウイルスエンベロープを用いてSPIO で細胞を高率に標識する方法を開発し、国際学術誌に論文を発表するとともに、特許を出願している。しかしながら、SPIO は陰性造影剤で、骨や肝臓のように、もともと低吸収領域の細胞追跡には不向きな上、細胞の代謝産物などのMR信号まで、消してしまうなど欠点がある。そこで我々は、新しく細胞培養液に投与するのみで容易に標識が可能で、細胞毒性のほとんどない新しい陽性造影剤を開発した(特許出願済み)。現在の化合物は、研究機関における実験試薬としては、すぐにでも実用化は可能である。本計画では、動物投与後の安全性を確認するとともに、骨折治療、肝硬変治療、パーキンソン病治療、骨髄移植治療などへの臨床応用へ向けた動物実験データを収集する。これらのデータを得ることで、本試薬の臨床応用の領域を拡大させる。さらに、現在の化合物に類似した化合物を探索することで、より有用な化合物を発見できる可能性も高いと考えている。試薬レベルから、医学的な診断レベル、細胞治療レベルにもっていくことで、市場が著しく増大すると考えられる。

URL: 

JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

サービス概要 よくある質問 利用規約

Powered by NII jst